ユニットバスのリフォームをするときに、壁を壊すことに抵抗感を抱く方は少なくないでしょう。実際のところ、ユニットバスのリフォームでは多くのケースで壁を破壊しなければいけません。
本記事では、ユニットバスのリフォームで壁を壊さなければならない理由や、工事にかかる費用などを解説します。注意点や業者の選び方も解説しているため、ぜひ参考にしてください。
ユニットバスのリフォームのイメージを具体化し、快適な浴室にするためのリフォームを前向きに検討しましょう。
ユニットバスをリフォームで壁を壊す必要性
ユニットバスをリフォームするときは、壁を壊さなければならないケースが多いです。壁があると、設備の出し入れができないからです。
搬入のためであれば入り口側の壁を壊すだけで済みますが、工事内容によっては全面的に壁を壊さないといけません。
ユニットバスをリフォームするときには、壁を壊す可能性があると理解しておきましょう。
ユニットバスをリフォームで壁を壊す理由
ユニットバスをリフォームするときに壁を壊す理由は、工事内容にあります。以下のような工事内容の場合は、壁を壊さなければなりません。
●ユニットバスが通れる通路を確保する
●浴室の場所を変更する
●ドア枠の付け替えを行う
●浴室の空間を広くする
●タイル張りからユニットバスに変更する
順番に確認しましょう。
ユニットバスが通れる通路を確保する
ユニットバスを搬入するためには、入り口の壁やドア枠を壊さなければなりません。そもそもユニットバスとは、浴槽・壁・床・天井などのパーツがセットで製造されている一体型の浴室です。
ユニットバスはある程度組み立てた状態で搬入するため、搬入経路を確保しないと施工できません。一般的には、間口は65cm以上、曲がり角が75cm以上の幅があれば通れます。もし現在の浴室の間口が上記のサイズよりも小さい場合は、壁を壊して工事しなければいけません。
浴室の場所を変更する
浴室の場所を変更するリフォームをする場合、浴室だけでなく家全体の間取りを見直す必要があります。つまり、壁を解体して給排水管や電気配線を移動させなければなりません。
浴室の壁を全面的に壊さなければならないほか、まわりの部屋の壁も壊すケースもあります。大掛かりな工事となるため、住みながらの工事が難しい場合もあります。よく打ち合わせをしてから工事を開始しましょう。
ドア枠の付け替えを行う
ドア枠の付け替えを行うときは、壁を壊す必要があります。
ユニットバス、には入り口の扉も含まれています。新旧のドアがピッタリ同じサイズであることは稀でしょう。そのため、新しいドア枠を取り付けるには、入り口のドア部分の壁を解体しなければいけません。当然、同じ形状のドアであってもサイズが異なれば、壁を壊す必要があります。
浴室の空間を広くする
浴室を広くしたいときは、現在の浴室の幅を広げるために、壁を壊して新しい壁を設置する工事を行います。ユニットバスのサイズを大きくするときや、洗い場を広くしたいときなどが当てはまります。
家の間取りも変更となるため、まわりの部屋の壁も壊さなければなりません。ただし、築年数が古い住宅では、浴室のスペースに対して小さいユニットバスが設置されているケースがあります。もし小さいユニットバスが施工されていれば、壁を壊さなくてもユニットバス自体のサイズを大きくできます。
タイル張りからユニットバスに変更する
タイル張りをした在来工法の浴室をユニットバスに変更する場合、タイルを剥がす作業だけでなく、壁の解体が必要です。なぜなら、一度壁を壊さなければ、ユニットバスに含まれる新しい壁を設置できないからです。
壁を壊した際、内部の劣化や腐食が見られるとユニットバス設置の前に補強・補修をする必要があります。解体してみないとわからない部分があるため、余裕を持ったスケジュールで施工を依頼しましょう。
ユニットバスの壁を壊す工事の費用
壁全面を壊すときの費用の目安は、約65〜150万円程度です。ただし、浴室を移動したり間取りを広くしたりする場合、大きな工事となるため約75〜250万円が相場です。
さらに、壁全面を壊すと工程が長くなりやすいため、1週間程度を想定しておきましょう。壁の解体には大きな音が発生するため、仮住まいに一時的に引越す家庭もあります。仮住まいをすると、さらに費用がかかります。
壁の一部を壊すときの費用
壁の一部を壊すときの費用の目安は、約50〜80万円程度です。ユニットバスの交換だけであれば、全面的に壊すときと比べて大幅に費用を抑えられます。
ユニットバスの耐用年数は15〜20年程度といわれているため、築年数に合わせてリフォームをしましょう。その際もし、ドアやジェットバスの交換をしたい場合は、別途費用がかかります。
●ドア交換:10万円程度
●ジェットバス交換:15万円程度
また、壁の一部を壊すときの工程は、1〜3日程度です。
ユニットバスの壁を壊すときの注意点
ユニットバスの壁を壊すリフォームをする際、以下のポイントに注意しましょう。
●工事中に水が使えない
●壁を壊す音が大きい
●土台の腐食によって追加工事が発生するかもしれない
あらかじめ注意点を理解しておけば、工事が始まってから慌てずに済みます。3つの注意点を詳しく確認しましょう。
工事中に水が使えない
ユニットバスを壊すリフォームには、給排水設備の工事をともなうため、その間水が使えなくなります。お風呂だけでなく、キッチンや洗面所、トイレなど家全体の水が使えません。
水が使えなくなる時間は、給排水設備工事を行う2時間程度です。家族全員が外出をしている昼間に行ってもらったり、あらかじめトイレを確保しておいたりするなど、業者と一緒に計画を立てておきましょう。
壁を壊す音が大きい
壁の解体工事をともなうリフォームでは、かなり大きな騒音が発生します。その家で暮らしている人はもちろん、近隣住民にも迷惑がかかるケースがあります。
あらかじめ工程を業者に確認しておき、大きな騒音が発生するタイミングや時間帯を確認しておきましょう。近隣住民の方へもお知らせをしておけば、トラブルを回避できます。
土台の腐食によって追加工事が発生するかもしれない
壁を解体した際に、内部の状況によっては追加工事が発生するかもしれません。土台が腐ったまま放置すると、床が凹んだり床が鳴ったりするためです。土台の補強・補修が必要になると、工期が長くなり、工事費用も追加で発生します。
もし、築年数が経っていて土台が心配な場合は、あらかじめリフォーム業者に相談しておきましょう。先に見積りを出してもらえば、費用の目処が立った状態で依頼できます。
リフォーム専門業者の選び方
壁の解体をともなうユニットバスのリフォームは、工事にかかる費用が高額です。そのため、絶対にリフォームで失敗したくないものです。
リフォーム成功のカギは、業者選びにかかっています。以下のポイントをおさえて、業者を選定しましょう。
●確かな実績を持っている
●アフターサービスが充実している
詳しく確認しましょう。
確かな実績を持っている
リフォームを依頼するときは、確かな実績を持つ業者を選びましょう。壁の解体をともなうユニットバスのリフォームは想像以上に大きな工事となり、高い技術が必要です。
単純にユニットバスを設置するだけでなく、解体したときに内部に劣化や腐食がないかもチェックしなければいけません。土台の交換が必要となったときに、すべてお願いできるかどうかも確認しておきたいポイントです。
業者の実績は、公式サイトに掲載されている実績や施工事例を参考にしましょう。ビフォーアフターの写真や施工費用まで掲載されていると安心して依頼できます。
アフターサービスが充実している
アフターサービスの内容も、リフォーム業者を選ぶときにチェックしたいポイントです。具体的には、以下の点をチェックしてください。
●施工後に問題が発生した場合にすぐに対応してくれるか
●無料の保証期間があるか
アフターサービスが充実している業者は、技術に自信を持っている証拠です。公式サイトで事前に内容を確認しておくと安心です。
ユニットバスのリフォームでは壁を壊す覚悟をしよう
ユニットバスのリフォームは、壁を壊すケースが多いです。
浴槽・壁・床・天井が一体となっているユニットバスを入れ替えるには、搬入経路を確保しなければいけません。そのため、思っている以上に大掛かりな工事が必要です。
もちろん、多額の費用が発生するため、慎重にリフォーム業者を選定しましょう。もし、リフォームに関してお困りでしたら弊社までお気軽にご連絡ください。
Q:ユニットバスをリフォームで壁を壊す理由は?
A:ユニットバスの搬入経路を確保するために必要です。また、浴室の場所を変更する、ドア枠の付け替えを行う、浴室の空間を広くする、タイル張りからユニットバスに変更するといった工事をする際にも壁を壊す必要があります。
Q:ユニットバスの壁を壊す工事の費用は?
A:壁全面を壊すときの費用は65〜150万円程度、壁の一部を壊すときの費用は50〜80万円程度です。