カーポートは継ぎ足し可能?建て替えとの比較も解説

車の台数を増やすなど、すでにあるカーポートのサイズが足りなくなるケースは珍しくありません。カーポートを継ぎ足したいと考える方もいるでしょう。その一方で、カーポートを継ぎ足すのと建て替えるのとでは、どちらがお得か迷っている方もいると思います。

今回は、カーポートを継ぎ足しできる条件や方法、建て替えとの比較を紹介します。

カーポートの継ぎ足しが可能な方向は?

カーポートの継ぎ足しは可能ですが、縦横無尽に拡張できるわけではありません。はじめに、カーポートが継ぎ足し能な方向と不可能な方向を解説します。

奥行きと幅の継ぎ足しは可能

カーポートは、横に継ぎ足して幅を広げたり、縦に継ぎ足して奥行きを伸ばしたりできます。ただし、継ぎ足した跡がわからないようにはできません。
横に継ぎ足す場合は、片流れ型のカーポートをM合掌タイプ連結かY合掌タイプ連結して幅を広げます。もう1台カーポートを継ぎ足す形です。

一方、縦に継ぎ足す場合は既存のカーポートの後ろにもう1つのカーポートをつなげます。既存のカーポートに新しいカーポートをかぶせるような形で行うので、屋根に段差が生まれます。
なお、カーポートの屋根を外して柱を移動させ、横幅や縦幅が大きな屋根と交換するといった継ぎ足し方はできません。

高さの継ぎ足しは不可能

カーポートの高さは柱の長さで決まりますが、柱の継ぎ足しはできません。ただし、柱が伸ばせるタイプならば、業者に依頼して柱を伸ばせます。

車高に対して柱の高さが足りない場合は、建て替えが必要です。また、柱だけ購入し屋根は古いものをそのまま使う方法も基本的には不可能です。

カーポートを初めて設置する際、車高に対して余裕のある高さの柱を使うといいでしょう。

カーポートは継ぎ足しと建て替えの判断基準


既存のカーポートでは幅や奥行きが足りなくなった場合、継ぎ足しと建て替えのどちらにしようか悩む方も多いでしょう。ここでは、カーポートの継ぎ足しと建て替えの判断基準について解説します。

迷っている方は、参考にしてください。

カーポートの継ぎ足しは安価だが美観は損なわれる

カーポートを撤去費用は車1台分ならば処分費用を含めて3~4万円です。なお、アルミや鉄は素材として再利用できるので買取してもらえます。また、カーポートの値段は1台分が15万円〜、2台分が40万円〜と幅があります。一見するとカーポートを継ぎ足したほうがお得に感じられるでしょう。

しかし、カーポートを継ぎ足しすると美観は損なわれます。また、同じ製品がない場合は、形も変わってしまうのでちぐはぐな印象が強くなります。製品によっては継ぎ足し部分の柱が邪魔になることもあるでしょう。
費用を節約するためだけにカーポートを継ぎ足すのは、おすすめできません。むしろ見た目が今ひとつになるため、美観だけを見れば建て替えのほうがいいでしょう。

カーポートの施工はそれほど大がかりではないので、古いカーポートを撤去して新しいものを設置しても1日以内に施工は終わります。

カーポートがまだ新しい場合は継ぎ足しを検討

特に事情がない限りカーポートを設置して5年未満だったり、カーポートが特注品だったりする場合は継ぎ足しを検討しましょう。
カーポートの寿命は10~15年といわれており、設置して5年までならあと10年は使えます。撤去してしまうのはもったいないでしょう。また、特注品のカーポートも高価なので、予算が限られている場合は、継ぎ足しを検討した方が費用は安く済みます。

ただし、カーポートを設置する場所によっては継ぎ足しが難しいケースもあります。この場合は、建て替え一択です。

カーポートが古い場合などは建て替えを検討

カーポートを設置して8年以上経っている場合は、継ぎ足しても短期間で寿命がくる可能性があります。この場合は、無理に継ぎ足すより建て替えを検討したほうがいいでしょう。

また、築年数が浅いカーポートでも紫外線などで屋根がダメージを受けている可能性があります。継ぎ足しか建て替えか迷っている場合は、業者にカーポートの状態をチェックしてもらうといいでしょう。
寿命があと数年ならば、建て替えたほうがお得な可能性が高いです。

あらかじめ延長できる柱を使うと便利

前述したように、カーポートの柱は設置後に取り替えるのは不可能です。車高の高い車を設置後に購入する可能性が高い場合は、高さを延長できる柱を選ぶといいでしょう。そうすれば、車高にあわせて柱の高さを調節できます。
また、幅を広げる際に高さの異なるカーポートを連結すれば、車高が高い車も問題なく停車できます。ただし、見た目は少しちぐはぐな印象です。

カーポートをすっきりとまとめたい場合は、建て直しも検討してください。

カーポートを造る際の注意点

最後に、カーポートを作る際の注意点を紹介します。カーポートはエクステリアの中でも設置に費用がかかるものです。可能ならば、寿命が来るまでしっかりと使用したいものです。
これからカーポートを作る方は、参考にしてください。

車を複数台設置できるようにする

敷地に余裕があれば、車を複数台設置できるようなカーポートを作っておくと何かと便利です。カーポートは雨風から車を守るだけでなく、家から出て車に乗り込む際も雨に濡れずに済むなどメリットがあります。

特に、数年以内に新しく免許を取って車を持つ可能性がある家族がいる場合は、最初から2~3台分車が止められるカーポートを作っておきましょう。使用しない場合は、カーポートの余分は、作業スペースや駐輪場などに使えます。

ただし、場合によっては、カーポートも建ぺい率・容積率の規定を受けます。建ぺい率や容積率がギリギリの家を建てた場合は、広いカーポートを作ると違法建築になる可能性があるので、注意が必要です。

柱の高さは高めにする

カーポートを作る際は、車高に対して柱を高めにしておきましょう。柱の高さが調節できる製品であっても、高さを変えるのは大変です。現在のところ普通乗用車しかない場合も、ワゴン車も止められるような車高にしておくと便利です。

生活に必要な車の種類は、ライフスタイルによって変化します。子育てや介護中はワゴンタイプやワンボックスカーが便利なケースもあるでしょう。車を購入してから「車高が合わない」と慌てるより、最初から余裕を持った高さにしておきましょう。

なお、まれにカーポートにより近隣トラブルになるケースもあります。基本的に自分の敷地内であればカーポートを設置しても問題ありませんが、民法234条1項に「建物を築造するには、境界線から五十センチメートル以上の距離を保たなければならない。」と定められているため、50cmは間隔をあけて設置した方が良いでしょう。
一般的なワンボックスカーやワゴン車が入る程度の高さに設置しても、問題はありません。

迷ったら業者に相談する

カーポートは1~3台用と製品の幅が広く、形もガレージタイプや片屋根タイプなどいろいろな種類があります。どのようなカーポートを購入すればいいのか、迷う方も多いでしょう。

このような場合は、業者に相談しておすすめのカーポートをピックアップしてもらうといいでしょう。長年カーポートを設置してきた業者なら、車が増える予定などを聞いて適したカーポートを教えてくれます。

また、カーポートの継ぎ足しか建て替えか迷った場合も、業者にどちらがいいかアドバイスを求めましょう。

カーポートの継ぎ足しは無理をしない

カーポートの継ぎ足しは可能ですが、美観が損なわれ、継ぎ足しの跡もはっきりと残ります。見た目を気にするならば、建て替えのほうがおすすめです。また、縦方向の継ぎ足しはできないので、車高に対してカーポートの高さが低い場合は、建て替えしましょう。
カーポートを設置して10年以内に車が増える可能性が高い場合は、あらかじめ複数台車を置ける大きめのカーポートの設置を検討してください
カーポートの継ぎ足しか建て替えかで迷っている方は、一度弊社にご相談ください。

Qカーポートの撤去はDIYで行なえますか?
A可能ですが、柱の撤去がやや難しいので無理をしてはいけません。

Qカーポートの継ぎ足しはどんな形のカーポートでも可能ですか?
Aどんな形でも可能とは言い切れないので、業者に可能かどうか相談しましょう。

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