テラスに屋根をつけるとできることが広がるため、後付けでウッドデッキの上に設置するケースも増えています。
テラス屋根の高さはある程度自由に決められますが、高すぎても低すぎても使い勝手が悪くなるので注意が必要です。
特に、ウッドデッキやテラスにテラス屋根を後付けする際は、時間をかけてでも最適な高さを調べたうえで設置しましょう。
ここでは、テラス屋根の最適な高さについて解説します。
テラス屋根の高さはどうやって決まる? 高さを決めるポイントは?
テラス屋根の高さは以下の3点で決まります。
・テラス屋根を設置する目的
・下に設置する設備
・隣家への配慮
テラスに屋根を設置して、何をしたいかをある程度明確にすれば、最適な屋根の高さがわかります。
また、ウッドデッキやタイルデッキの上にテラス屋根を設置する場合、デッキの高さも考慮して屋根の高さを決めましょう。
将来的に、デッキを屋根の下に設置したい場合は、屋根を高めにしたほうが使い勝手がよくなります。
このほか、住宅が密集した地域の場合、隣家への配慮も必要です。テラス屋根の角度や高さによっては、雨や雪が隣家の敷地に入り込んで、ご近所トラブルに発展する可能性があります。
屋根の高さに悩んだ場合、施工実績が豊富な工務店に、テラス屋根を設置する目的や設置したい場所を説明し、アドバイスを受けるとよいでしょう。
当社でも、テラス屋根の後付けに関する相談を承っていますので、気軽にお問い合わせください。
テラス屋根が高すぎるとどうなる?
テラス屋根の高さは柱で決まります。スタンダードな柱の高さは約240cmです。それ以上の高さの柱を利用したい場合は、相場よりも高値になるケースもあります。
また、テラス屋根を設置したい外壁に雨樋やシャッターボックスなどがある場合、テラス屋根の加工が必要です。テラス屋根が高すぎると特に雨樋が屋根設置の障害になる可能性があります。
このほか、テラスの屋根が高すぎると家が建っている場所によっては雷が落ちる、雨や屋根の上に降り積もった雪が勢いよく落ちすぎるなどの弊害が出る場合もあるでしょう。
テラス屋根は、低すぎても高すぎても使いにくい場所になってしまいます。下調べをしっかりして、高さを決めることが大切です。
テラス屋根の高さを決める方法
テラス屋根の高さは、利用する目的や設置する設備などのほかに、建材の仕様などによっても決まります。
ここでは、テラス屋根の高さを決める柱の特徴や、柱の長さと実際のテラス屋根の高さとの関係について解説します。
柱高について
柱高とは、テラス屋根を支える柱の高さです。柱高は地面からテラスを支える部分までで計測します。テラス屋根そのものの高さは含めません。
柱高は標準とロングがあり、切断して調整も可能です。
また、柱高は実際のテラスを設置する高さと混同されがちなので、注意が必要です。テラスを設置する際に定める高さを柱高にしてしまうと、屋根の分がオーバーしてしまいます。
例えば、設置を希望するテラスの高さが柱高と同じならば、柱を切って調整が必要です。
柱高とテラス屋根の実際の高さについて
テラス屋根の高さは製品によって異なりますが、おおよそ30cm程度です。柱高を240cmとすると、テラス自体の高さは270~280cm程度になります。
なお、柱は土中に埋める場合もあるため、もう少し低くなるケースもあるでしょう。詳しくは、施工を行う工務店に相談してください。
テラス屋根のスタンダードな取り付け位置は、2m40cmのため、これより低い位置を希望する場合は柱を切って調節します。
そのため、取り付け位置を低くする分には問題ありません。逆に設置位置を高くしたい場合はロング柱を利用するか、特注品が必要です。
テラス屋根を高くしたほうがよいケース
テラス屋根の下に、高さのあるウッドデッキやタイルデッキを設置する場合は、屋根を高めにしたほうが使いやすいでしょう。
部屋からフラットにデッキに出たい場合、地面から数十センチの高さが必要です。標準の高さだと、住人の身長が高ければ、少し低く感じる場合もあります。ウッドデッキの高さの分、屋根も高めにするなど工夫が必要です。
また、テラス屋根の下で洗濯物を干したい場も、ある程度高さがあったほうが使い勝手がよいケースもあります。
テラス屋根の高さで迷ったら?
テラス屋根の高さで迷ったら、施工を依頼する工務店に相談してみましょう実績豊富な業者ならば、今までの経験を元に最適なアドバイスをしてくれます。
相談する際は、外壁の状態やテラスの利用目的、設置を希望する製品などを明確にしておくと、アドバイスを受けやすいでしょう。
ただし、設置を希望する製品によっては、高さの調整が難しい場合もあります。また、外壁の状態によっては設置できる製品に限りがあるケースもあるでしょう。
このほか実際に設置されている高めのテラス屋根を、見てみるのも参考になります。
テラス屋根は、一度設置してしまうと高さの調整や付け直しが難しい場合もあります。多少時間がかかっても入念な計画が重要です。
テラス屋根の種類について解説
テラス屋根には壁付けタイプと独立タイプの2種類があります。ここではそれぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介します。テラス屋根の種類で迷っている方は参考にしてください。
壁付けタイプ
壁付けタイプのテラス屋根とは、外壁に穴をあけて設置するスタンダードなタイプです。
外壁に直接設置するので、強い風が吹いても影響が受けにくく、設置が容易といったメリットがあります。
また、柱を細くしておしゃれに見せたい場合も壁つけタイプは適しています。外壁で屋根を支えるため、柱がないタイプも選択できるのがメリットです。
その一方で、外壁の長期保証が受けられなくなる可能性もあります。また、家の構造によっては設置を希望する場所に屋根が付けられない恐れもあるでしょう。
このほか、築年数が経った家の場合は、外壁が強度不足のケースもあります。心配な場合は、事前に業者へ外壁の状態チェックを依頼しましょう。
独立タイプ
独立タイプのテラス屋根とは、柱で屋根を支えるタイプです。外壁に接していないので屋根と外壁の間には必ず隙間ができます。
独立タイプのテラス屋根は、外壁に穴をあける必要がないため、外壁に長期保証を付けたい場合や、外壁に屋根を固定できない場合に適しています。
その一方で、外壁に固定するより風や雪の影響を受けやすいデメリットもあります。
また、屋根と外壁の間に隙間があるので、壁付けタイプよりも雨が吹き込みやすいのもデメリットです。しかし、屋根と外壁の間に設置して雨の吹き込みを防ぐグッズもあるので、活用してみましょう。
テラス屋根の種類の決め方
テラス屋根の種類は、外壁の状態や外壁に長期保証をつけるかどうかで決めるといいでしょう。
かつて、テラス屋根はほぼ壁付けタイプでした。しかし、断熱性の高い外壁を使用したり、エクステリアが付けられないタイプの外壁が増えたりするにつれ、独立タイプのテラス屋根を使用する家も増えています。
なお、デザインは壁付けタイプのテラス屋根のほうがバラエティがあります。気に入ったデザインのテラス屋根があったら、付け方の種類も確認しましょう。
当社でも、テラス屋根の種類に関する相談を承っております。小さなことでも丁寧に答えますので、まずはご相談ください。
テラス屋根の高さは目的に応じて決めよう
テラス屋根の高さはテラス屋根を使う目的や、外壁の状態などによって決めましょう。テラス屋根は低すぎると使いにくいですが、高すぎると別の問題が生まれる場合もあります。テラス屋根は一度設置するとやり直しが難しいエクステリアです。工務店ともよく相談して、最適な高さを決めてください。
当社も、テラス屋根に関する相談を承っています。後付けでテラス屋根を設置したい方は、気軽にご相談ください。
Q テラス屋根を柱なしにできますか?
A 壁付けタイプなら可能です。
Q テラス屋根が低すぎると問題はありますか?
A 身長の高さによっては、使いづらさを感じたり、使用できることが限定されるなどの問題があります。