老後は家を建て替えたほうがいい? リフォームや売却との比較も解説


定年退職をして新生活を迎えるにあたり、家をどうするか悩む方も珍しくありません。家族構成が変われば住み慣れた家も使い勝手が悪くなります。また、家が老朽化している場合は何らかの対処をして家を長持ちさせる必要があります。

本記事では、老後に家を建てかえるメリット・デメリット、リフォームや売却との比較を紹介するので、参考にしてください。

老後に家の建て替えは必要?


はじめに、老後に家の建て替えが必要と言われている理由を2つ紹介します。住み慣れた家に手を加えるのは抵抗がある方もいるでしょう。しかし、老朽化した家に住み続けると危険も大きいのです。老後の住まいをどうしようか迷っている方は、参考にしてください。

家族が独立するなどして家が広すぎになりがちのため

就職や進学で子どもが独立すると、夫婦だけでは家が広すぎて管理が行き届かなくなる可能性があります。例えば、ごく普通の2階建ての一戸建てでも子どもが独立したら、子ども部屋として使っていた2階部分はほとんど立ち入らなくなるケースもあります。

使っていない部屋は傷みが早く、家全体の寿命が短くなる恐れもあるでしょう。掃除する場所が多くて行き届いてないと、家がいつも雑然とした状態になりやすく、ストレスもたまりがちです。

家の老朽化がすすんでいる可能性が高いため

家は経年と共に劣化と老朽化が進んでいきます。水回りや壁紙、床板の張替えといった部分的なリフォームを行っていても、土台や躯体の老朽化は進んでいきます。
年数が40年を超えている木造住宅は耐震性能が低く、大きな地震が発生したら倒壊の恐れもあるでしょう。中でもシロアリの被害にあった家や水害の被害にあった家は、劣化が早い傾向があります。

老朽化が進んだ家は、部分リフォームしても長持ちしません。また、家を子どもに相続させるならば建て替えるメリットは大きいでしょう。

老後に家を建て替えるメリット・デメリット


ここでは、老後に家を建て替えるメリット・デメリットを紹介します。家を建て替える以外にも、老後を快適に過ごす方法はあります。メリット・デメリットの両方を把握して最適な方法を選ぶための参考にしてください。

老後に家を建て替えるメリット

老後に家を建て替えるメリットには、以下のようなものが挙げられます。

●家の資産価値が上がる
●高齢者でも使いやすく住みやすい家になる
●バリアフリー仕様にすれば介護も楽

家を建て替えれば、設備なども最新のものになるので使い勝手が格段にあがります。また、高齢者が住みやすいバリアフリー仕様であれば、介護もしやすいでしょう。

このほか、家の資産価値があがるので事情があって家を売却したい場合も、希望以上の値段で販売できる可能性があります。資産価値が高い不動産を所有していれば、シニア向けの施設に入りたい際などに資金源にもなります。

老後に家を建て替えるデメリット

一方、老後に家を建てるデメリットには以下のような点が挙げられます。

●建て替え費用が高額になる場合もある
●子どもにローンなどの負担をかける場合もある
●固定資産税が上がる
●子どもが家を継がない場合は短期間で売却しなければならない場合もある

家の建て替えは、どうしても高額な費用がかかります。貯蓄に余裕がない場合は、ローンを組まないと支払いが難しいケースもあります。場合によっては親世帯がローンを組めず、子どもと共同でローンを組むこともあるでしょう。そうすると、子どもの人生設計に影響が出る恐れがあります。

このほか、家の資産価値が上がると固定資産税が上がって、家の維持費用が高くなる場合も。また、子どもが家を継がないとせっかく建て直したのに、早々に売却しなければならないケースもあります。

家を建て替える以外で老後に快適な住まいを得る方法

ここでは、家を建て替える以外に老後に快適な住まいを確保する方法を紹介します。
建て替えに悩んでいる方は、ここでご紹介する方法と比較検討してみてください。

家を売却して新しい家を買う・借りる

古い家を売却して新しい家を借りたり買ったりしても、老後に暮らしやすい家に引越しするのも1つの方法です。
家の住み替えは以下のようなメリットがあります。
●注文住宅・建売・中古物件など選択肢が豊富
●シニア専用物件も利用できる
●建売・中古物件ならば内覧が可能
●家を売却した資金を購入費用に充てられるので経済的負担が少ない

一方、デメリットには以下のような点があげられます。

●売却が難しい物件もある
●買手がなかなか付かない場合もある
●賃貸物件に引っ越せば子どもに不動産を残せない場合もある

家をリフォームして間取りを変更する

家が広すぎる場合、延べ床面積を減らす減築リフォームも選択できます。
リフォームのメリットは以下の通りです

●管理が楽になる
●固定資産税が下がる
●住み慣れた家を離れなくてすむ

デメリットは以下の通りです。
●子どもが規制しにくくなる
●子どもに継がせる資産が目減りする

また、家の老朽化が進んでいるとリフォームが難しい場合もあります。

老後の住まいに悩んだら?

最後に、老後の住まいに悩んだらどうすればいいのか、判断のポイントを紹介します。なお、当社も各種リフォームや建て替えのご相談を承っています。老後の快適な暮らしに悩んだら、お気軽にご相談ください。
子どもが家を相続するかどうかで判断する
子どもが家を相続するならば、費用をかけて建て直しをするメリットは大きいです。建て替えて資産価値が上がれば売却もしやすくなります。反対に、子どもが家を相続する可能性が限りなく低い場合は、売却したりリフォームしたりして10年ほど家の寿命を伸ばすのに留めたほうが現金を手元に残しておける、相続後、更地にして売却しやすいといったメリットが大きいでしょう。

このほか、子どもが家を相続するならば親子ローンを組んで建て直す方法もあります。

家の状態で判断する

家を建て替えるかどうか迷っている場合は、家の状態を確認したうえで判断することが大切です。調査して家の躯体や土台がまだしっかりとしているとわかれば、設備や内装のリフォームで十分な場合もあります。

一方で躯体や土台が傷んでいる場合は、部分的なリフォームでは対応できません。また、将来的に家を手放そうと考えている場合は、家を建て替えずに更地にして土地を売却する方法もあります。

家が建っている場所で判断する

家を建てる場所が、駅に近かったり地域全体の開発が進んでいたりする場合は、購入した時に比べて土地の価値が上がっている可能性があります。子どもが家を継ぐ予定がある場合は、価値の高い土地は大切にしておきましょう。相続後売却できるなどの選択肢が増えます。例えば、家を売らずに子世帯が住みやすいようにリフォームして、自分たちはシニア向けの住宅に引っ越す方法もあります。

反対に、高齢になるほど住みにくい場所の場合は、価値があるうちに土地を売却したほうがメリットが大きいです。特に、車がなければ全く暮らせないところに住んでいる場合は、買い替えを検討しましょう。

家を建て替える場合はよく検討する

老後の生活を快適に過ごすために家の状態はとても大切です。思い入れがあっても設備が古い家や広すぎる家は住みにくいでしょう。小さい家ならば、建築費も抑えられます。

当社では、老後の生活のために家の建て替え、リフォームに関するご相談を随時承っています。お気軽にご相談ください。

Q 家の建て替えをする際、何歳までローンを組めますか?
Aローンは完済年齢80歳まで組めますが、定期収入がない場合は子どもとペアでローンを組む親子ローンなどをすすめられる可能性があります。

Qシニア世代でも賃貸住宅に入居できますか?
A近年は、シニア専門の賃貸物件も増えているので、シニア層でも家を借りやすくなっています。

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